2003 Moto Renaissance JAPAN

   


11/22・23 練習走行/車検/予選/本戦

Moto Renaissance JAPAN 2003
略称 "モトルネ"。
ロゴは私の最も好きな絵の
「アテネの学堂」の一部だ。

Moto Renaissance JAPAN 2003 − 前回の Street Cafe Trophy の次に参加したレースで、同じく River Field 主催のMFJ公式レースだ。
出場クラスは「オープンマスターズクラス」。
2回目の公式レースでいきなりそんな最高峰クラスにエントリーしても良いものかかなり悩んだのだが、私の乗るGSX-R1000では、他に出場出来るクラスは無い。 覚悟を決めて、速い人達に揉まれて来る事にしよう。

出来得るならば、レースまでに少しでも速くなっておかねば・・・

でも、レース迄に練習する暇なんてあったっけ?

ありませんでした・・・(TT)
前回のストカフェ(10/13)終了後。
マシンをガレージに回収し、翌日から仕事。出張。披露宴準備。扁桃炎で倒れる。披露宴。ギリシャ/トルコ旅行。(旅行中もネット経由で仕事してました・・・)。

旅行から帰った日は疲れ切って熟睡し、翌日昼過ぎに起きたら・・・
それは、もう、レース前々日(滝汗)。

前回のレース後、洗車はおろか、メンテナンスすらサーキットに到着してから各種フルードと工具を取り出す始末。・・・うーん。ヤバ過ぎる・・・。

左後ろの友人(DB4C)と。
1コーナー進入

前日練習走行
天候も悪くなく、練習には良さそうなコンディションなのだが、前回のレースで壊したステップの交換や、オイル交換、各部のメンテナンスに殆どの時間を取られる。これはこれで楽しい作業なのだが、タイムリミットが刻一刻と迫ってくるのでやっぱり焦る。
しかし、バイクに触るのすら一月半振りなのだが、やはりこのエキゾーストノイズと焼けたオイルの臭いは心地良い。隣のピットで高まるレーシング(空吹かし)音と共に、自分の中のテンションが上がっていく気がする。

レース当日 払暁
宿泊先はTIサーキットから45分程の吉備高原温泉にある「佐伯ファミリーパーク」。昨晩はチームアダチのみなさんと一緒に焼き肉パーティだった。温泉にもつかる。善哉善哉。

夜明けと共にサーキットに向けて出発したのだが、フロントガラスに降りた夜露がびっしり凍り付いていて、それを溶かすのにしばらく暖機が必要だった。
いやいや、もう真冬ですな。(こんな季節に走るの初めて! 大丈夫かな?)
雲海
52が私、53が樋口さん

ピットにて
今回のピットは、チームアダチの出店スペース。チーム員ではないのだが、お客さんという事でチーム員の樋口さんの隣にマシンをおかせてもらう。いつもながらお世話になります(m_o_m)
写真の08:45時点での外気温は「6.5度」 。吹きっさらしの室外では結構キビシイ温度だ。思わずタイヤウォーマーに頬摺りしたくなる(^^;;

オンボードビデオ
先日購入したばかりの「DMX-C1」をタンクの上に固定する。こいつは SDメモリカード に録画するタイプのデジタル(ビデオ)カメラだ。モーターやテープ等の可動部分が無いので、振動や衝撃にはかなり強いはず、と勝手に期待している(^^;; (512MBのSDメモリで15分程録画可能)

今の私のライディングなど、悪い所を列挙すれば切りがないのだが、だからこそちゃんと記録を残し、改善部分を検討する事は重要だ。

(※映像はレポートの最後に)
タンクの上にDMX-C1を固定
予選 PIPERコーナー (前の52番)

予選
樋口さん達と話している間に予選開始時間を僅かにオーバー。内心焦りつつ、急いでコースインゲートに向かう。既に周回を終えたマシンがホームストレートを帰ってきているので、慎重に後ろを確認しつつ、ピットレーンから1コーナーに進入する。
1周目はタイヤを暖めて・・・と思いつつ、後半からはかなり本気でアタック。しかし、前走者が多く、抜くタイミングが難しい。
2周目も3周目もひっかかる。うーん、邪魔だよ〜。
4周目はなんとか無難に抜けるが、5周目、ヘアピンに向けてフルバンクした所で「ガリッ!!」と嫌な音と共に後輪が浮く! 危ねーっ!
直線でバイクを起こして確かめると、右のステップからブレーキレバーが垂れ下がっている・・・。
実は、昨日交換したステップに欠品があり、無理矢理ブレーキロッドを繋いでいたのだが、やはり外れてしまったようだ。これはまずいなぁ・・・。

残念ながら、その後のアタックは中止してピットへ。
予選結果どころか、本戦はリタイアかも・・・(TT)。

予選結果 ・・・え? クラス1位?
途中で中断して帰ってきたので、正直、結果には期待していなかった。転倒しなかっただけでも御の字だと思っていたのだが、発表された結果を見て驚く。
なんとクラス別1位。総合で2位だという。なんで?? タイムを見ると、確かに自己ベストではある。先日のレースから海外旅行にしか行っていないのになぜタイムが上がる・・・というのはともかく。私みたいな初心者がモトルネのオープンマスターズでこんな順位に居ていいのかな・・・?

しかし・・・1位の戸田さんという人、 Z1000 ってよく知らないけれどネイキッドじゃ・・? 少なくとも私が乗っている GSXR のような最新レプリカに比べたらかなり遅いバイクのはず。それでも、1秒以上速いのですか・・・ すげー。
予選公式結果
応急修理中

応急修理完了!
去年某峠で知り合いになった人達のピット(トイレ前青空ピットが定位置らしい)に戻り、外れたブレーキロッドについて相談すると、あっという間に応急修理されてしまった(^^;;
この人達は、峠でも誰か転倒するとみるや、たとえそれが見知らぬ他人でも、凄い早さでバイクを回収し、破損部分に群がって楽しそうに論議しながらどんどん応急修理してしまうという、ものすごい人達なのだ。
こんな人達に出会えた事も、今日一緒に居る事も、一つ一つが奇跡に思える。だって、そうじゃなかったら、リタイヤなんだから・・・。

本当にありがとうございます〜(m_o_m)>RTねぎねぎ関西&WATの方達

しばしの休息・・・
予選終了後、決勝までの間に多少時間があり、チームアダチで振る舞われていたおでんを食う。うまい、うまいよ〜(TT)。寒いだけに染み入る温かさと美味さだ・・・。

 

おでん!!
記念撮影

決勝前点検
樋口さんと一緒に予選トップの戸田さん(右端)と記念撮影! なんと戸田さんは MotoSalgo の加藤さんの全日本時代の同期で、八耐にも出ていたすごいライダー(今は「G-TRIBE」というお店をされている)らしいです。速いはずだ・・・
決勝では少しでもついていって、そのテクニックを盗むぜ!

スタート大失敗!
と、気合いは入っていたものの、スタートで大失敗。シグナル消灯前に一瞬クラッチが繋がって焦った所で、全車一斉スタート。思いっきり出遅れてしまい、2番グリッドスタートにも関わらず、1コーナー進入時には10番手あたり(!)まで沈む始末(TT)
わーん、ここからじゃ戸田さんなんか全然見えねーよー(TT)

グリッドにてスタート直前
1周目終了(6番手)

まだだ、まだ終わらんよ・・・
スタートミスに一瞬真っ白にはなったものの、レースは始まったばかり。めげてはいられない。アトウッドの飛び込みで一気に2台抜き、裏ストレートエンドまでに更に2台ぶち抜く。ダブルヘアピン手前でさらに1台抜いて、戻ってきた所で6位。しかし、トップはストレート半分離れている。追いつかねば!
前を走る5番手は樋口さん。アトウッドの立ち上がりで並びかけ、彼が振り向く。裏ストレートを殆ど並んで抜け、ヘアピンの進入でイン側から抜く(後で聞くと走りが見たくて先に行かせてくれたとの事) 。
少し離れた4番手を目指してさらにアクセルを捻る。

しかし・・・
樋口さんを抜いた後のダブルヘアピンの進入で焦り、いつもより一つ多くシフトダウンして1速に叩き込んでしまう。リアは暴れるし、その後のコーナー をいつもより一つ低いギアで回る羽目に・・・
そんな走り方が保つはずもなく、高速コーナーのマイクナイトでレブまで引っ張ってしまってリアから転倒・・・
メーター読み160km/h以上の速度でコースを滑走し、縁石にぶつかる直前に愛機を見捨てて(^^;;飛び込み前転。グラベルを四回も転がってようやく停止・・・
勿論、再スタートは不可能で、これにてレース終了。
ああ、連続表彰台記録とか、いきなり無いんだ・・・(TT)

見た目ダメージは軽いかと思った けれど・・・
 やっぱり結構いってました(TT)
撮影失敗・・・

ところが・・・!
ライダーが情けなくも転倒リタイヤを喫し、帰り支度を始めた頃。
なんと、我が KengYangRacing のピットクルーが表彰台の一番上に呼ばれているではないか!
頂いた賞は「チャーミングヘルパー賞」。もっとも輝いていたピットクルーやサポーターが受賞する賞だという。
確かに彼女は学生時代は何度もミスコンで選ばれたりはしていたが・・・ グレーのウインドブレーカーをひっかけ、化粧っけも無いまま長い髪を乱して走り回っていたのが主催者の好みに合ったのだろうか?(^^;;
なんにしても、KengYangRacing、連続表彰台記録更新中!(笑)

宴の終わり
結果は転倒リタイヤ。しかし、多くの自分に欠けているものを教えてくれたレースだった。なんと充実した二日間だった事だろう。
レースの魅力とは、やはりこの、天国も地獄も無理矢理凝集したような濃い密度の時間に他ならないのだと思う。
全てが仮想現実のように実感の乏しいこの人生で、レースの日々は、ある意味最も現実離れしつつ、最も確かに生の存在を感じさせてくれる。

続けていこう。これからも。

全てが終わった後の夕焼けは、
いつも心にしみる。美しい。

2003 Moto Renaissance JAPAN 決勝 正式結果

BEST LAP : 1'44.250
転倒リタイヤ (3/7周)

動画(DivX形式)
予選 3LAP目 1'44.498 (オンボード映像)
巨大ファイル注意!!(17MB)
※再生には MediaPlayerClassic がお勧めです。

 

    2004-07-11